普段、ご自身やお子様がどのように息をしているかを意識したことはありますか?
「いつも口がぽかんと開いている」「朝起きると喉がカラカラに乾いている」「いびきをかきやすい」
もし心当たりがあるなら、それは無意識の“口呼吸”が原因かもしれません。
実は、人間本来の正しい呼吸は“鼻呼吸”です。鼻は単なる空気の通り道ではなく、体に優しい最高の空気清浄機兼加湿器としての役割を持っています。
今回は、鼻呼吸がもたらす素晴らしいメリットと、今日からできる改善トレーニングをご紹介します。
なぜ「鼻」で吸うべきなのか?鼻呼吸の4つのメリット
鼻から息を吸うだけで、私たちの体にはこれだけの良い変化が起こります。
- 強力なフィルター機能(ウイルスブロック)
鼻毛や粘膜が天然のフィルターとなり、空気中のウイルスや細菌、花粉などの有害物質をキャッチします。これにより、風邪やインフルエンザ、アレルギーのリスクを下げることができます。 - 肺に優しい天然の加湿・加温
鼻を通ることで、吸い込んだ空気は適切な温度と湿度に調整されてから肺に届きます。冷たく乾いた空気を直接吸い込む口呼吸に比べ、気道への負担を劇的に減らしてくれます。 - 脳を冷やして集中力を高める
鼻呼吸には、過熱した脳を冷却する役割(ラジエーター効果)があります。これにより、集中力が高まり、自律神経が安定しやすくなります。 - 睡眠の質と代謝の向上
鼻呼吸は自然と深い腹式呼吸になりやすく、副交感神経を優位にします。結果として睡眠の質が上がり、疲労回復が早まる効果があります。
要注意!子供の「口呼吸」が招く深刻なリスク
特にお子様の場合、成長期の口呼吸は「単なる癖」では済まない深刻な影響を及ぼすことがあります。まずは、お子様が知らず知らずのうちに口呼吸になっていないか、以下の項目をチェックしてみてください。
🔍 【チェックリスト】口呼吸のサイン
あてはまる項目が多いほど、口呼吸が習慣化している可能性があります。
- いつも口がぽかんと開いている
- 食事の時にクチャクチャと音を立てて食べる
- 食べ物を口からこぼす
- 唇がカサカサに乾燥している
- 朝起きた時に「喉が痛い」と言う、または口臭がある
- いびきをかいている
- 姿勢が悪く、猫背気味である
- 集中力が続かず、落ち着きがない
口呼吸がもたらす悪影響
- 顔立ちや歯並びへの影響
常に口を開けていると、お口周りの筋肉が緩み、顎の発達が不十分になります。「アデノイド顔貌」と呼ばれる面長な顔立ちや、出っ歯・ガタガタの歯並びの原因になることがあります。 - 学習能力への影響
口呼吸は呼吸が浅くなりやすく、脳への酸素供給が不安定になります。その結果、授業中に集中できなかったり、疲れやすくなったりすることが指摘されています。 - 虫歯やアレルギーのリスク
口内が乾燥することで唾液の自浄作用が低下し、虫歯や口臭が悪化します。また、汚れた空気を直接吸い込むため、扁桃腺が腫れやすくアレルギー体質を助長する恐れもあります。
今日から実践!鼻呼吸を取り戻す「3つのトレーニング」
口呼吸の癖は、お口周りの筋肉や、呼吸を司る筋肉(横隔膜など)を鍛え直すことで改善可能です。
① あいうべ体操(お口の筋トレ)
舌を正しい位置(上顎)に収めるためのトレーニングです。
- やり方: 「あー」「いー」「うー」「べー(舌を思い切り出す)」と、顔全体の筋肉を大きく動かします。
- 回数: 1日30回を目安に行います。
② 風船トレーニング(呼吸筋の強化)
お子様も遊び感覚で取り組める、非常に効果の高い方法です。
- 鼻から大きく息を吸います。
- 口から一気に風船に息を吹き込みます。
- 【ここが重要】 風船を口にくわえたまま、鼻だけで息を吸います(風船の空気が戻らないよう舌で塞ぎます)。
- 鼻から吸った息を、再び風船に吹き込みます。
風船の抵抗に負けないよう吐き出すことで横隔膜を鍛え、強制的に鼻から吸う動作を繰り返すことで鼻呼吸のルートを脳に覚え込ませます。
③ 姿勢の改善(整体の視点)
猫背になると気道が狭まり、どうしても口呼吸になりやすくなります。柔軟性の向上やインナーマッスルを使いやすくすることで、骨盤や胸郭を整え無意識でも鼻で吸いやすい体の土台を作ります。
まとめ:一生モノの健康習慣を
1日約2万回も行う呼吸。そのすべてを鼻呼吸に変えるだけで、10年後の健康状態は大きく変わります。
鼻呼吸を習得することで病気に負けない強い体、集中力とパフォーマンスの向上、そしてお子さんの健やかで美しい表情を守ることが出来ます。
「子供の口呼吸が気になる」「鼻が詰まりやすくて息苦しい」という方は、一度専門の機関に相談してみてはいかがでしょうか。
西宮のFany整体鍼灸院では動作解析と体の機能を高めるファンクショナルトレーニングで、姿勢の改善にも効果的なファン∞トレを行っています。
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