【動きの質を高める】SFMAにおけるモーターコントロール異常とは?
こんにちは!今回は、トレーナーや治療家の現場で活用されているSFMAの中でも「モーターコントロール異常」にフォーカスして解説します。
「ストレッチしても動きが良くならない」「関節は動くのに、なんだか動作がぎこちない」
そんなお悩みの背景にあるのが、モーターコントロール(運動制御)の問題かもしれません。
SFMAってそもそもなに?
SFMA(Selective Functional Movement Assessment)は、痛みの根本原因や動作の問題点を見つけ出すための評価法です。
症状が出ている部位だけでなく、「動作全体」を見て、その人にとって本当に必要なアプローチを導き出すのが大きな特徴です。
【外部リンク】SFMAについて
モーターコントロール異常とは?
● 関節や筋肉は問題ないのに動きが悪い!
モーターコントロール異常とは、可動域に問題がないにも関わらず、正しい動作ができない状態を指します。
たとえば…
- 前屈は十分できるのに、しゃがむとバランスを崩してしまう
- スクワットは深くできるけど、膝が内側に入る(ニーイン)
- 片脚立ちでグラグラしてしまう
このような場合、筋肉や関節の硬さではなく、「動きをコントロールする能力=モーターコントロール」に原因があるのです。
SFMAでの評価分類
SFMAでは、動作を以下の4パターンに分類します。
分類 | 内容 |
---|---|
FN(Functional & Non-Painful) | 正常な動作・痛みなし |
FP(Functional & Painful) | 正常だが痛みあり |
DN(Dysfunctional & Painful) | 動作異常+痛みあり |
DP(Dysfunctional & Non-Painful) | 動作異常だが痛みはない |
そして、モーターコントロール異常に該当するのが「DP」です。
「動きに問題はあるけど、痛くはない」状態ですね。
モーターコントロール異常の原因
主な原因は以下の4つです:
- 中枢神経系の協調性の低下
→ 神経-筋の連携がうまくいかず、正確な動作ができない。 - 体幹や関節の安定性不足
→ 筋力はあっても、必要なタイミングで発揮できない。 - 間違った運動パターンの習慣化
→ 繰り返しのクセで、誤った動きが身体に定着。 - 過去のケガや痛みの防御反応
→ 痛みをかばう動きが残ってしまっている。
改善するにはどうしたらいい?
モーターコントロール異常は、ストレッチや筋トレだけでは改善しにくいのがポイント。
動作パターンそのものを見直す必要があります。
対応方法の例
① 動作の再学習(リトレーニング)
- 基本的な動き(寝た姿勢、四つ這いなど)からスタート
- 徐々に立位や複雑な動作へ移行
② 安定性トレーニング
- 体幹トレーニング(プランク、デッドバグなど)
- 片脚立ちやバランス系のエクササイズ
③ フィードバックを活用
- 鏡や動画でフォーム確認
- トレーナーの接触やキューイングで感覚を掴む
④ 代償動作を減らす工夫
- 不安定な動きを制限して、正しいパターンに集中させる
- 難易度を調整して段階的にチャレンジ
まとめ
モーターコントロール異常は、「硬いから動かない」とは違い、「動かし方がうまくいかない」ことが原因です。
SFMAを活用すれば、こうした「隠れた原因」にアプローチでき、より効果的な改善が期待できます。
もし、動作のクセやバランスの悪さが気になる方は、一度「可動域だけでなく、動きの質」を見直してみましょう!
おわりに
「ストレッチしても改善しない」
「姿勢は良くなったけど、なんかまだ動きが不安定」
そんなときは、モーターコントロールの再教育が鍵になるかもしれません。
Fany整体鍼灸院ではSFMAを活用した動作評価をもとに、個別の運動アプローチを行っています。
動きの改善、からだの使い方を見直したい方は西宮・甲子園のFany整体鍼灸院にお気軽にご相談ください。

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