子供のケガを防ぐ、FMS(ファンクショナルムーブメントスクリーン)で始める“安心の身体づくり”
ケガをしてからでは遅い。今、予防の大切さが見直されています。
部活やクラブチームで一生懸命に取り組むわが子の姿は、親として本当に誇らしく思えるものです。
しかしその反面、「最近ひざが痛いって言っていたけど大丈夫かな」「また足首を捻挫したらしい…」と、繰り返すケガに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
特に近年は、小・中・高校生でも練習量が多く、競技レベルも年々高まっています。
それに伴い、身体の使い方に起因する子供のケガも増えているのが実情です。
でも、ケガには予防できるものもあるということをご存じでしょうか?
それを実現するための一つの方法が「FMS」というチェックです。
FMSとは?動きのクセやケガのリスクを見える化するチェック
FMSは、スクワットやランジなど基本的な動きを7つの動作で評価するシステムです。
動きの制限を特定し、評価基準を基にスコアリングして動作の問題点を可視化することができます。
もとは米軍の訓練で障害予防に大きな効果を上げたことで注目を集め、現在では四大スポーツであるNFL,NBA,MLB,NHLでも採用され成果をあげています。
成長期の体は、意外とデリケート。だからこそ、今が大事。
学生アスリートは、まだ身体が成長段階にあります。そのため筋力と柔軟性のバランスが崩れやすく、骨や腱、筋肉
の耐性がまだ不十分な状態と言えます。
そういった実情もあり、子供特有のケガを目にする機会は少なくはありません。
さらに、部活動やクラブチームの中でチームに迷惑をかけたくないという気持ちから、多少の痛みを我慢して練習を続けてしまう子どもも少なくありません。
こうした無理が積み重なると、最初は小さな違和感だったものが、ある日突然歩けないほどの痛みとして現れることも珍しい事ではありません。
だからこそ、目に見えない“リスクの芽”を早期に見つけておくことが重要です。
FMSは評価だけでなく、「その後」までサポートできる
FMSの特長は、ただ評価するだけではないことです。
チェックの結果に基づいて、その子に合ったストレッチや体幹トレーニングなどを提案し、動作を正しく修正していくところまでがセットになっています。
たとえば──
ある中学生のサッカー選手は、試合後になると毎回ふくらはぎが張っていました。FMSで確認すると、足首の動きが極端に制限されている、片足立ちやランジでバランスが保てないといったエラーが確認できました。それらを修正するためのストレッチとトレーニングを処方することで、痛みが出なくなったというケースもあります。
このように、「なんとなく疲れやすい」「同じ場所ばかり痛くなる」といった悩みの背景には、身体の使い方のクセが隠れていることが多々あります。
子どもは「痛い」と言いません。だからこそ、大人が気づくことが大切。
子どもたちは、たとえ身体に違和感があっても、それを言葉にして伝えることが得意ではありません。
「これくらい大丈夫」「言ったら試合に出られなくなるかも」
そんな気持ちから、多少の痛みや違和感を無意識に我慢してしまうことも多くあります。
また、「痛み=悪いこと」「周りに心配をかけたくない」と感じている子も少なくありません。
特に、責任感の強い子や、レギュラー争いをしている子ほど、本当は痛くてもそれを隠して練習を続けてしまう傾向が見られます。
そして保護者としては、「子どもが何も言ってこないから大丈夫だろう」と思ってしまいがちですが、実際には“気づいてあげるべきサイン”が日常に表れていることもあります。
例えば、普段同じ個所を擦る、たたく、ストレッチするなど、無意識に気にする素振りをしていませんか?
こうしたちょっとした素振りに気づいてあげることが、子供のケガを未然に防ぐことに繋がります。
ここで重要なのは、子どもが正しく身体を使えているかどうかは、見た目ではわかりにくいという点です。
ケガがひどくなり我慢できないくらいの症状になって、「あのとき気づいていれば…」と後悔する前に。
まずは大人が、子どもたちの体のサインを受け止めてあげることが大切です。
FMSは、そうした”見えない異変”を客観的に評価し、親子で身体の状態を共有することができる、とても有効なツールです。
最後に:ケガをしない身体づくりは、将来の選択肢を広げます
スポーツに打ち込む日々は、子どもにとってかけがえのない経験です。
技術を磨くことだけでなく、仲間とのつながり、努力する姿勢、壁を乗り越える力など、人生の土台になる学びがたくさん詰まっています。
しかし、たった一度のケガが、その経験を中断させてしまうこともあります。
けれども、こうした未来は未然に防げる可能性があるのです。
体の使い方を見直し、弱点を知り、正しい動きを身につける。
そのためにFMSは、非常にシンプルで効果的なアプローチです。
“今は元気だから大丈夫”ではなく、“今のうちに正しい動きを身につける”ことが、お子さまの未来をより自由に、より豊かに広げてくれるはずです。
スポーツを頑張る子どもたちに、もっと長く、もっと楽しく、競技を続けてほしい。
そのために、私たち大人ができることのひとつが、「ケガをしない準備」を整えてあげることではないでしょうか。
子供のケガなどスポーツ障害にお悩みの方、FMSにご興味がある方は西宮・甲子園のFany整体鍼灸院へお気軽にご相談ください。

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