「運動の後に腰が痛い」「試合が近いのに練習で腰がつらい」
そんな悩みを抱える中高生アスリートは少なくありません。
腰痛の原因にはさまざまなものがありますが、その中でも特に成長期の子どもやスポーツを盛んに行う若者に多くみられるのが 「腰椎分離症」 です。
腰椎分離症は放置すると慢性的な腰痛につながるだけでなく、将来的にすべり症と呼ばれる合併症に進行する可能性もあります。
しかし、早期に気づいて正しく治療・リハビリを行えば、多くのケースで改善し、再びスポーツに復帰することができます。
この記事では、腰椎分離症の原因・症状・予防策について、できるだけわかりやすく解説していきます。
腰椎分離症とは

腰椎分離症とは、腰の骨(腰椎)を構成する一部の椎弓(ついきゅう)という部分が疲労骨折し、分離してしまう状態を指します。
簡単に言えば、繰り返しの動作によって腰の骨が疲労骨折を起こしている状態です。
特に10代の成長期に多く、サッカー、野球、バレーボール、体操などのスポーツをしている子どもたちにしばしば見られます。
主な原因
腰椎分離症の最大の原因は、繰り返し腰に負担をかける動作 にあります。特に成長期は骨がまだ十分に強くないため、小さなストレスが積み重なると疲労骨折として分離が生じやすくなります。
繰り返しの動作によるストレス
- ジャンプや着地 を何度も繰り返すスポーツ(バレーボール、バスケットボールなど)
- 腰を反らす動作 が多い競技(体操、バトントワリング、新体操など)
- 腰をひねる動作 を伴う競技(野球のバッティングや投球、サッカーのシュート動作など)
オーバーユース(使いすぎ)
練習量が多すぎたり、休養を取らずに練習を続けることもリスクを高めます。
特に部活動やクラブチームで「ほぼ毎日練習している」「同じ動作を何百回も繰り返す」という状況では、腰椎への負担が蓄積しやすくなります。
柔軟性の不足
筋肉の柔軟性が低いと、動作時に腰への負担が増強します。
- ハムストリングス(太ももの裏) が硬いと骨盤の前傾が制限され腰椎の前弯(腰の生理的な反り)が減少します。この前弯には腰椎にかかるストレスを、分散させる役割があります。
- 股関節の柔軟性不足 により、腰を反らす・ひねる動作で、股関節の可動域不足を腰椎が代償することになります。
姿勢やフォームの問題
不適切な姿勢や誤ったフォームでの練習も原因の一つです。腰を反らしすぎるフォームや、体幹が不安定なまま動作を繰り返すと、腰椎分離症のリスクが高まります。それぞれのスポーツ特有の動作の中に、原因が隠されている可能性があります。
症状
腰椎分離症の典型的な症状は、腰の痛み です。
特に運動時や、長時間立っている・腰を反らすといった動作で痛みが強くなる傾向があります。
椎弓の疲労骨折なので、その箇所にストレスをかけるような動作で痛み増強しやすくなります。
初期の段階では「疲れると少し痛い」程度ですが、進行すると日常生活にも支障をきたすことがあります。
まれに分離が進んで神経を圧迫すると、お尻や足にしびれや痛み(坐骨神経痛のような症状)が現れることもあります。
予防とセルフケア
腰椎分離症はスポーツを続けながら予防することが大切です。原因を意識した日常的なセルフケアを取り入れることで、発症リスクを下げることができます。
1. 体幹を鍛える
腹筋・背筋をバランスよく鍛えることで、腰にかかる負担を減らすようにします。
腰椎の生理的な前弯を保つこと、スポーツ動作中の腰の動きに耐えられる安定性を確保します。そして体幹の安定性を保った状態で、スポーツ動作を行える全身の協調性を高めることが重要です。
2. 柔軟性を高める
筋肉が硬いと腰への負担が大きくなるため、筋柔軟性の獲得が重要です。
- ハムストリングス(太ももの裏)ストレッチ
腰は丸めずに、骨盤を立てるように太ももの裏を伸ばします。骨盤を動かすことを意識します。 - 股関節ストレッチ
スポーツ動作では、前後左右あらゆる方向に股関節を動かす必要がありますので、すべての方向に動かせるように柔軟性を高めます。 - 背中・腰のストレッチ
脊椎周囲筋をストレッチして、脊椎自体をしなやかに動かせるようにします。
3. オーバーユースを避ける
練習のしすぎは腰椎分離症の大きな原因です。
- 適度に休養を取るようにします
- 練習量とリカバリーのバランスの崩れは、筋柔軟性を低下させます
- からだを休めることも、大事な練習の一部です
4. 正しいフォームを意識する
腰を反らしすぎたり、体幹がブレたまま動作を続けると腰椎への負担が増えます。指導者などにフォームを確認してもらうことも大切です。
5. 違和感を感じたら早期受診
「少し痛むけど我慢できる」からと放置するのは禁物です。腰痛が数日以上続く場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
このように、柔軟性の確保と休養の習慣化 が、腰椎分離症の予防には非常に重要です。特に成長期のスポーツ選手は、体のケアを練習の一部として取り入れることが求められます。
まとめ|成長期の腰痛にアンテナを
腰椎分離症は、成長期に多いスポーツ障害の一つです。特に熱心に練習している子どもほど、知らず知らずのうちに腰に負担をかけてしまうことがあります。
「ちょっと腰が痛い」と言われたとき、「まだ若いんだし大丈夫だろう」と思ってしまうかもしれません。しかし、放っておくと慢性的な腰痛やすべり症に進行することもあります。
一方で、早期に気づいて正しく治療やリハビリを行えば、改善し再びスポーツに復帰できるケースがほとんどです。
そのためには、日頃から子どもの体の変化に耳を傾けること が大切です。
- 練習量が多すぎないか
- 柔軟性やフォームに偏りがないか
- 少しの痛みを我慢していないか
保護者がこうした視点を持つことで、子どものケガを未然に防ぐことができます。
「腰の痛みが続いている」「動くと痛がる」と感じたら、早めに整形外科を受診して専門家に相談してあげましょう。
当店ではFMSやSFMAといった動作評価でケガを未然に防ぐからだ作りを行います。
腰椎分離症にお困りの方や動作評価にに興味がある方は西宮・甲子園のFany整体鍼灸院へお気軽にお問い合わせ下さい。

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