日々の生活の中で、「夕方になると足が重く感じる」「朝起きると顔がむくんでいる」といった経験はありませんか?
むくみは一時的なものから、体の不調を示すサインまで、さまざまな原因によって起こります。
この記事では、むくみの基本的な仕組みや原因、そして自分でできる予防方法について分かりやすく解説していきます。
むくみとは
むくみとは、皮膚や皮下組織に水分が異常に溜まり、腫れぼったく見える状態のことです。
正常な血液循環
通常、血液中の水分は血管から滲み出て細胞の間で栄養や老廃物のやり取りをして、その後は静脈やリンパ管によって回収され体内に戻ります。
しかし、何らかの原因で静脈やリンパ管に回収されにくくなると、たまった水分に皮膚が押されて膨らんだような状態になり、むくみが起こります。
むくみの原因
むくみには運動不足や食事に由来する一時的なものと、病気が起因となる慢性的なものがあります。
運動不足・長時間の同じ姿勢
特に体の末端から血液を循環させるには、筋肉が収縮することで生じるポンプのような力が必要になります。
この筋ポンプ作用のことをミルキングアクションといいます。

運動不足や長時間の同じ姿勢では、筋肉の収縮・弛緩が減少するので、体の末端の血行が低下します。
血行が悪くなることで、静脈の水分吸収が上手くいかなくなり、むくみを起こします。
塩分の過剰摂取
体には塩分濃度を一定に保つ機能が備わっています。
塩分を過剰に摂取すると、体の塩分濃度を調節するために、血管から水分をを体内に溜め込むようになり、むくみを起こします。
アルコールの摂取
血中のアルコール濃度が高くなると、血管が拡張します。
拡張した血管から過剰に水分が漏れ出すことでむくみを起こします。
水分不足
体内の水分が不足してくると、水分をため込もうとする反応が起こり、余分に水分をため込むことでむくみが起こります。
また血管内の水分が減少し血液の循環が低下します。血行が悪くなることで静脈の水分吸収が低下するので、むくみが起こりやすくなります。
冷え
体が冷えると、血液を中心部に集めようとする反応が起こります。
そうなると末端部には血液が行き渡りにくくなり、末端部の血液循環が低下しむくみが起こります。
睡眠不足・ストレス
ストレスによるむくみの主なメカニズムは、自律神経の乱れとコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌増加です。
ストレスで自律神経が乱れると血流やリンパの流れが悪くなり、体液の排出が滞ります。
また、コルチゾールは血管やリンパ管の細胞の接着を弱める作用があり、水分が血管外に漏れ出しやすくなって間質液(細胞間の水分)が溜まり、むくみを引き起こします。
病気によるもの
病気に起因する場合、その多くは「心臓」「腎臓」「肝臓」「甲状腺」の機能障害が原因です。
以下のような症状がある時は早めに医療機関の受診をして下さい。
- 指で押すと跡が残り、なかなか元に戻らない。
- 片足だけがむくんでいる。
- 全身がむくんでいる。
- 息切れ、体のだるさ、腹痛などを伴う。
- むくみが突然現れた、または急激に悪化する。
むくみの予防方法
一時的なむくみを予防するには血行を良くすることが重要です。
適度な運動を行う
長時間の同じ姿勢をさけ、適度に体を動かすようにします。
適度に体を動かすことで筋のポンプ作用(ミルキングアクション)で血行を促すようにしましょう。
おススメの運動
▶カーフレイズ

ふくらはぎは別名で「第二の心臓」と呼ばれています。
ふくらはぎの筋ポンプ作用で血行を促進させる効果があります。
ポイントは
※踵をしっかり上げて可動域を大きく使う
※体重をつま先全体に乗せるようにすることで足関節のぐらつきを防ぐことができます。
▶スクワット

下半身全体の筋肉を活動させるスクワットがおすすめです。
ポイントは
※膝を曲げるのではなくお尻を後ろに引くようにしゃがむ。そうすることで股関節、膝、足関節を、満遍なく動かすことができます。
しゃがむ深さは浅くてもいいので、下半身の筋肉全体を使っているのを感じながら行って下さい。
圧力をかける
静脈の循環は圧力をかけることで促進します。
着圧下着などを使用することで、血行を促す効果に期待できます。
ただし、圧迫の強さや長時間の連続着用など、注意しなくてはならない点があるので、使用する際には用法を確認して使用して下さい。
食生活で対策する
塩分やアルコールの過剰摂取を控えるようにします。
水分は適度に摂取するようにします。
むくみ=水分過多ではなく、水分不足が原因となります。
また、体を冷やさないような食生活をすることで、血行を促しむくみを予防する効果に期待できます。
マッサージ・ストレッチ
マッサージやストレッチなど血行を促進することで、むくみを予防します。
特にふくらはぎの柔軟性をたかめ、足関節の可動域をひろく保つことが大事です。足関節を大きく動かすことで筋ポンプ作用の効果を最大限に発揮し、むくみ対策に大きな効果が期待できます。


まとめ
むくみは多くの場合、生活習慣の工夫やセルフケアで軽減できます。しかし、中には病気が関わっているケースもあるため、長引く場合や症状が強い場合には医療機関を受診することも大切です。
毎日の習慣を少しずつ見直し、体が軽やかに感じられる健康的な生活を目指しましょう。
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